豆腐屋の裏の倉庫

陰口と偏見が織り成すアドベンチャー

「脳内樺太地図」が完成しました

 お久しぶりです、牛乳豆腐です。今回半年ぶりにはてなブログの画面を開いた理由はほかでもなく、

 

私の"脳内樺太地図"を皆さんに見せびらかしたかったからです。

 

 そもそも皆さんは「樺太」という地域が日本の北にあるのはご存知ですか。この樺太(からふと)というのは北海道のさらに北、オホーツク海に浮かぶ縦長~い島であり、西側の間宮海峡を挟んでロシア連邦と接しています。この地は1946年までは北緯50度線を境に南北に分割されており、北半分をソ連(現在はロシア)が、南半分を日本が統治していました。太平洋戦争の終戦後は日本の行政権が停止されたために南側は国際法上帰属先が未定となっています。

 

では、この地がそのまま日本の領地として残っていたら?...面白くない?

 

 そう、私がかれこれ4年以上行っている妄想というのは南樺太が日本の土地として今現在まで残っている世界線という非常に心躍る(一部の人だけだろうね)ものなのです。

 といっても脳内樺太は結構大手の妄想なので、私よりも遥か昔から本気で似たようなことに取り組んでいる方々もおられます。私は「人間の心にはそれぞれ別の樺太が存在している」と考えていますので、他の方が同様のことをされていても口出しすることはありません。ですから読者の皆さんもここに書いてあることが主流の考えとは思わずに、他の方々の脳内樺太とは別物として見ていただけると幸いです。

 

 

 さて、ここからが本題となります。今回は少しでも私の脳内樺太について知っていただきたく、基本情報となる自治体と位置関係を表した地図を制作してきました。

 日本が南樺太を手放す直前である1946年頃の樺太はとにかく一自治体の面積が大きかったため、どうしても細々とした市町村が乱立していた戦後日本とは似ても似つかない姿になってしまうのです。私は根っからの現実主義者なので、あの広大な土地をどのように分割すれば現代の日本っぽいかを試行錯誤しました。その結果として思いついたのが、

法の力で自治体を倍に増やすことでした。

これは、戦後の復興および更なる発展のため1946年に「樺太自治特例法」という法律を発布し、各自治体が管理する面積を縮小することで地域に密着した行政が行えるようにするものです。そんなことしたら何かほかの憲法とかに違反しそうなもんですが、如何せん法律に関しては全くの知識がありませんのでスルーさせてください。

 この結果1946年~1948年の3年間で自治体を2~3倍ほど増加させることができ、だだっ広いだけの自治体を減らすことができました。私の脳内樺太はこういった背景を持つため、2021年時点の自治体数が戦前よりも多いみたいなことが発生しています。現在時点でのリアリティを重要視した結果だから許してね。

 

で、そうやってできた2021年現在の地図がこちら。

f:id:milktofu_415:20211217000333j:plain

南樺太自治体全図(2021年)

 ここまで増やしてもまだ一自治体の面積が500㎢とかそんなのもあるのですが、北海道に近いような分け方になりました。「市多くね?」となると思いますが、樺太庁全体の人口が約863万人、庁都道府県の人口ランキングでは大阪府に次いで第4位(この記事を書くときに初めて全体の人口を計算したのですが、流石に多すぎる気もするので後々修正しておきます)になります。代表的な都市を挙げると、中心の豊原市は12の区を持つ政令指定都市で人口約160万、第二の都市恵須取市は単独で約27万、恵須取都市圏を構成する周辺の5自治体を合わせると57万人ほどになります。

 

「町を表記するのであれば郡を書くのが礼儀だろ」という過激派郡マニアの方々のためにこちらも用意しています。

f:id:milktofu_415:20211216232243j:plain

南樺太自治体全図(郡名のみ/2021年)

 赤、青、黄、緑で着色されている範囲が町村の領域で、その各町村が所属する郡を上から表記しています。こちらも戦前から比べると郡の数が1.5倍ほどに増えていますが、特例法発布の際に郡の細分化を同時に行った結果になります。黄緑の部分は市であり現在郡には所属してませんが、合併前や市昇格前にはこちらの各郡に所属していました(一部消滅した郡あり)。

 

 樺太庁を分割して説明する方法は市町村や郡だけではありません。これだけ土地が広いわけですから、各地域を「県」のような規模に分けて行政が行われており、その役割を担っているのが「支庁」になります。この仕組みは戦前に実際に行われていたものであり、身近なものだと北海道でも2009年までこの名前が使用されていました(現在は再編されて「振興局」という名称になりました)。

f:id:milktofu_415:20211216233229j:plain

南樺太自治体全図(支庁のみ/2021年)

 人口増加に伴い留多加支庁・北豊支庁・南豊支庁(豊原市役所と同一組織)・泊居支庁・知取支庁が誕生していますが、概ね戦前のものと組織は変わっていません。こちらは都道府県と違い、住所表記の際に書く必要はありません。

 

 現在の樺太における基本的な地域情報はこの3つの図で掴めると思います。これから樺太のお話をするときは地域の説明をすっ飛ばして本題に入る恐れがありますので、文章を読んでいてわからなくなったらこちらに戻って確認してみてください。

 

 

  • おまけがあるらしい

 なんか遊んでたらこんなのができちゃいました。

f:id:milktofu_415:20211217001106j:plain

南樺太自治体全図(1995年)

 日本に所属している関係上どうしても平成の大合併というものが行われるわけで。2000年に「基礎的自治体の強化の視点で、市町村合併後の自治体数を1000を目標とする」という方針で地方交付税の削減や合併自治体に対する手厚い補助の結果、2000年代を中心に日本の各地で市町村合併が相次いだことを指します。樺太庁内でも同様の動きがみられ、計19の市町村合併が起こります。「どこやねん」って話だと思うので一応書いておきます(気が向いたら年月日でも決めてその順番に並び替えておきます)。

 

~2000年以降の市町村合併一覧(役所設置地域を最前部に表記)~

  • 大泊市+大泊郡深海町=大泊市(編入
  • 長浜郡弥満村皆別村=知床町(新設)
  • 相浜市+相川郡小田町=相浜市(編入
  • 白縫市+白縫郡花山町=白縫市(新設)
  • 相川郡窓島町+美保町+南寒村=水郷市(新設)
  • 留多加市+留多加郡大豊町+雨龍山町(編入
  • 岬東郡菱取町+雨龍町=岬東郡雨龍町(新設)
  • 岬東郡霧立町+大吠町=岬東郡あにわ町(新設)
  • 本斗市+本斗郡阿幸町+海馬村=本斗市(編入
  • 野田郡野田町+朝日町=西陽市(新設)
  • 泊居市+泊居郡追手町+奥沢町=泊居市(新設)
  • 三浜郡恵比須町+萌菱町=三浜郡美海町(新設)
  • 恵須取市+恵須取郡白坂町=恵須取市(編入
  • 鵜城郡鵜城町+来知志町=鵜城郡鵜城町(新設)
  • 名好郡西柵丹町+沃内村=名好郡西柵丹町(編入
  • 知取市+知取郡遠礼町=知取市(編入
  • 元泊郡泊町+樫保町=元泊市(新設)
  • 幌内郡気屯町+古屯町+千輪町+武意加町=北樺市(新設)
  • 幌内郡大木町+初問町=幌内郡初問町(新設)

 

ここに書いてある内容は意図せず変更になる場合があります。というか高確率でそうなると思います。なるべく途中変更がないように最初から綺麗にしておきたいんですけどね。では、続きのお話はまた。